試験概要
令和元年度のDLT梁の強度試験で木ダボ間隔を@600mm、@900mmとしたDLTと、同断面寸法の同一等級構成集成材と比較した結果、同一断面寸法の同一等級構成集成材の平使いの材と同等の性能を有することを確認しました。
本試験では個々のヤング係数（縦弾性係数）を計測したひき板を使用して、木ダボ間隔を@300mm、@600mm、@900mmで積層し、より詳細な検証を行います。
試験体仕様
断⾯⼨法120（4×30）mm×105mm×4000mm、120（4×30）mm×150mm×4000mmの梁を2種類、木ダボ間隔を@300、@600、@900として各3体を用意しました。
ひき板：群馬県産スギ KD材 無等級材
木ダボ：欧州ブナ φ20mm たて溝つき、含水率 13%以下
試験の実施概要
a.試験内容実大梁の曲げ試験
b.試験実施⽇2020年11⽉25、26⽇
c.試験場所群⾺県林業試験場
実⼤強度試験機：インストロン・ジャパン（株） 万能試験機 定格最⼤試験⼒：曲げ100kNd.試験方法
1) 0.4Pmax荷重時変位量試験：
⽀点間距離 3,600mm、荷重点間 1,200mm、載荷速度 5mm/min
断面中央、スパン中央および加力点下に変位計を設置します。
図3.2‐3 荷重位置、変位計 位置図 試験⼿順
① 曲げ試験機の⽀点間距離を調節します。
② 試験体を試験機に設置し試験機のX，Y 軸共に合わせ、試験体中⼼を確認します。
③ 変位計を取り付けた後、加⼒位置に加力盤を下す設置します。
④ 荷重が設定値に到達したら、加⼒を停止し荷重のかかったままの状態で梁を観察します。
2) 曲げ破壊試験：3等分点2点式曲げ（2線荷重⽅式）
曲げ破壊試験は各種より1体を選択し破壊試験を行います。
⽀点間 3,600mm、荷重点間 1,200mm、載荷速度 5mm/min
基本的な流れは殆ど変わりません。
試験結果
-
写真3.2‐1 試験体A2-2 曲げ破壊の状況 -
写真3.2‐2 試験体A2-2 曲げ破壊の状況 拡大