令和4年度 みやぎ材イノベーション創出事業

DLT床の衝撃音遮断性能試験

事業名:令和4年度 みやぎ材イノベーション創出事業

試験目的

DLTを床構造に適用する場合において、上階の床衝撃音が下階にどのように伝わるか、基礎的な遮音性能を確認しました。

試験概要

3m×4mの実大DLT床構造で、フローリング仕様と2重床フローリング仕様の2種類でJIS A 1440-1、JIS A 1440-2に基づく軽量衝撃音、重量衝撃音を計測しました。

試験方法

試験動画

試験体仕様

表8 DLT床 試験体Aの仕様
表8 DLT床 試験体Aの仕様
表9 DLT床 試験体Bの仕様
表9 DLT床 試験体Bの仕様
  • 図9 試験体A 炉内温度
    図9 試験体図 試験体A(DLT+フローリング仕様)
  • 図10 A部拡大図
    図10 A部拡大図
  • 図11 B部拡大図
    図11 B部拡大図
  • 図12 試験体図 試験体B(2重床 DLT+フローリング仕様)
    図12 試験体図 試験体B(2重床 DLT+フローリング仕様)
  • 図13 A部拡大図
    図13 A部拡大図
  • 図14 B部拡大図
    図14 B部拡大図

試験結果

試験場所一般財団法人建材試験センター

試験実施日令和5年2月13~17日

試験方法

試験は、JIS A 1418-1(建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法-第1部:標準軽量衝撃源による方法)及びJIS A 1418-2(建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法-第2部:標準重量衝撃源による方法)に準じて行いました。測定は、1/3オクターブバンドごとに行いました。
測定周波数範囲は50Hz、63Hz、80Hz、100Hz、125Hz、160Hz、200Hz、250Hz、315Hz、400Hz、500Hz、630Hz、800Hz、1000Hz、1250Hz、1600Hz、2000Hz、2500Hz、3150Hz、4000Hz、5000Hzで、1/3オクターブバンドの測定による結果からオクターブバンドごとの値を算出しました。
測定室の概略を図15に、床衝撃音発生器の設置位置及び受音点位置を図16に示します。

  • 図15 測定室の概略図
    図15 測定室の概略図
  • 図16 測定箇所および測定点数
    図16 測定箇所および測定点数

試験結果より

本試験では、DLT+合板にフローリングを貼った基本仕様の試験体Aに対し、乾式2重床構造とした試験体Bで衝撃音遮断性能の向上を確認しました。測定値より求めた衝撃音レベルの低減量を表10に、床衝撃音遮断性能を図17、図18に示します。
DLT+合板にフローリング直貼り仕様に対し、2重床仕様とすることで軽量衝撃音はΔLL-2レベルの改善が、重量衝撃音で63Hz〜500Hz帯域の全域で遮音性が改善しΔLH-3レベルの改善が得られました。

表10 床衝撃音レベル低減量
表10 床衝撃音レベル低減量
図17 衝撃音遮断性能(軽量衝撃音)
図17 衝撃音遮断性能(軽量衝撃音)
図18 衝撃音遮断性能(重量衝撃音)
図18 衝撃音遮断性能(重量衝撃音)

試験写真

試験体A(DLT+フローリング仕様)

  • 写真17 試験体 組立状況
    写真17 試験体 組立状況
  • 写真18 受音室 マイク設置状況
    写真18 受音室 マイク設置状況
  • 写真19 試験体 組立状況
    写真19 試験体 組立状況
  • 写真20 受音室 マイク設置状況
    写真20 受音室 マイク設置状況

試験体B(2重床 DLT+フローリング仕様)

  • 写真21 2重床設置状況 支持脚
    写真21 2重床設置状況 支持脚
  • 写真22 2重床設置状況 ベースパネル
    写真22 2重床設置状況 ベースパネル
  • 写真23 2重床設置状況 捨て貼り合板
    写真23 2重床設置状況 捨て貼り合板
  • 写真24 2重床設置状況 構成
    写真24 2重床設置状況 構成
  • 写真25 2重床設置状況 フローリング
    写真25 2重床設置状況 フローリング
  • 写真26 2重床設置状況 構成
    写真26 2重床設置状況 構成
  • 写真27 重量衝撃音 試験状況
    写真27 重量衝撃音 試験状況
  • 写真28 重量衝撃音 試験状況
    写真28 重量衝撃音 試験状況