令和5年度 木材製品の消費拡大対策のうち
CLT建築実証支援事業のうちCLT等木質建築部材技術開発・普及事業

木ダボ積層材DLT(Dowel Laminated Timber)の普及に向けた性能評価と普及活動

事業名:

事業主体:株式会社 長谷萬

事業期間:令和5年4月8日〜令和6年2月20日

事業の目的

1.本事業の目的

令和3年10月1日「都市(まち)の木造化推進法」の施行、令和4年6月の「建築基準法」等の改正を通じて、グリーンビルディングの取り組みが進んだ結果、事業主体や施工主の脱炭素社会の実現に向けた取組みから、木材利用のニーズが高まっています。
DLTの意匠性と、地域産材の利用の容易さから、RC造の壁面にDLT現しの化粧型枠材として採用された事例もあります。同様に木造以外の構造躯体の床構造に、DLTを適用できるようになれば、地域材の利活用の拡大につながると考えます。
そこで、鉄骨造やRC造の床構造でのDLT適用を図るため、本事業ではDLTの上面にコンクリートを打設したDLT-コンクリート合成床スラブ(DLT-Concrete Composite、以下、DLT-CC)の性能検証を行いました。DLT-CCの取り組みの成果は、DLTに限らず大径材や丸太材においても、木材-コンクリート合成材(Timber- Concrete Composite、以下、T-CC)として、応用が可能と考えます。

2.実施体制

自治体、製材業者、大学・研究機関と連携し、以下の体制で検討委員会を構成し、検討を進めました。(敬称省略)

委員⻑

  • 宮田雄二郎(法政大学デザイン工学部建築学科 准教授)

委員

  • 網野 禎昭(法政大学デザイン工学部建築学科 教授)

  • 花井 厚周(株式会社竹中工務店 エンジニアリング本部 木造・木質建築推進本部 副本部⻑)

  • 飯田 智裕(株式会社竹中工務店 エンジニアリング本部 木造・木質建築推進本部 技術グループ チーフエンジニア)

  • 平松 靖((国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所 複合材料研究領域 領域⻑)

  • 大木 文明((国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所 複合材料研究領域 積層接着研究 室 研究員)

  • 小井圡 義治(小井土製材株式会社 代表取締役社⻑)

  • 小林 慧(群馬県 環境森林部 林業振興課 県産木材振興係 主任)

  • ⻑⾕川 泰治(株式会社⻑⾕萬 代表取締役社⻑)

オブザーバー

  • 立花 紀之(林野庁 木材産業課 木材製品技術室 木材製品調査班 木材専門官)

  • 齋藤 平(林野庁 木材産業課 木材製品技術室 木材製品調査班 企画調整係⻑)

  • 井道 裕史((国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所 構造利用研究領域 材料接合研究 室⻑)

  • 鈴木 賢人((国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所 構造利用研究領域 木質構造居住 環境研究室 主任研究員)

  • 宮武 敦((国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所 複合材料研究領域 研究専門員)

  • 上里 和夢(株式会社宮田構造設計事務所)

  • 平原 章雄(木構造振興株式会社 常務取締役)

事務局

  • 鈴木 康史(株式会社⻑⾕萬)

  • 小林 ⾠美(株式会社⻑⾕萬)

3.全体スケジュール

実施の全体スケジュール

委員会の開催⽇程

  • 第1回 令和5年6月28日(水曜日)14:00〜15:30

  • 第2回 令和5年10月13日(金曜日)14:00〜15:30

  • 第3回 令和6年2月9日(金曜日)10:30〜12:00

実施内容について

DLT-CCの実用化のため、以下の項目について実施し性能確認しました。

  • 1. シアコネクタのせん断試験
  • 2. DLT-CCの実大曲げ試験
  • 3. コンクリートの染み出し汚れ防止効果の確認

ここでは、1・2についての実施結果を報告します。